【山口連続殺人放火事件】つけびして煙り喜ぶ田舎者 あれから11年…限界集落で起こった連続殺人事件。集落で起こった村八分は保見光成の妄想だったのか?

【山口連続殺人放火事件】つけびして煙り喜ぶ田舎者 あれから11年…限界集落で起こった連続殺人事件。集落で起こった村八分は保見光成の妄想だったのか?

事件概要

発生日時2013年(平成25年)7月21日
発生場所山口県周南市大字金峰(みたけ)の集落
内容集落の住人だった加害者の男H(事件当時63歳)が自宅近隣に住む高齢者5人を殺害して被害者宅に放火した
被害者山本ミヤ子さん(79)
貞森誠  さん(71)
妻喜代子 さん(72)
河村聡子 さん(73)
石村文人 さん(80)
犯人保見 光成(ほみ こうせい/当時63歳)
本名:保見 中(ほみ わたる)※2009年に光成に改名
判決死刑

保見の自宅

事件の発覚

2013年7月21日21時ごろ
住民から「近所の家が燃えている」と消防に通報が入った。消火活動が始まったがさらに50m離れた民家でも火事が起こった。
この火事の焼け跡からは3人の遺体が発見され、この時点では死因は火事によるものだと思われていた。

撲殺された遺体発見

翌日の昼
火事とは別の民家2軒で、撲殺された2人の遺体が発見された。
ここで初めて集落で発生した大量殺人だと判明する。

被害者

行方不明の保見

警察は事件後から行方が分からなくなっていた保見を捜索したが見つからず、火災発生から6日目に下着姿・裸足で座っているのを発見した。保見は自殺をするつもりで山に入った。その際に自宅で飼っていた犬2匹のリードを外し山に放っている。犬はその後保護されたが、1匹は保護後に亡くなってしまった。

保見は犬をかわいがっており、山で犬へのメッセージを録音していた。

ポパイ、ポパイ、幸せになってね、ポパイ。いい人間ばっかし思ったらダメよ……。
 オリーブ、幸せにね、ごめんね、ごめんね、ごめんね。
 噂話ばっかし、噂話ばっかし。
 田舎には娯楽はないんだ、田舎には娯楽はないんだ。ただ悪口しかない。
 お父さん、お母さん、ごめん。お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん、ごめんね。……さん、ごめんなさい……。
 これから死にます。犬のことは、大きな犬はオリーブです

つけびして煙り喜ぶ田舎者

保見の自宅には「つけびして煙り喜ぶ田舎者」と書かれた張り紙がされており、当時、犯行予告説や田舎の噂話への揶揄ではないかと話題になった。

保見宅の捜査

村八分

この事件では、保見が村八分にされていた事への復讐と言われることも多い。
実際に村民へのインタビューでは、事件前に起こった村での出来事でびっくりするような内容のものもある。

保見が村民に刺された事件

保見は事件の15年ほど前に関東からUターンをしている。実家の両親の介護のためだった。
長く村を離れていたため村民とたびたび衝突する事があったという。
そして、酒の席で集落の住民と口論になり、保見は胸のあたりを刃物で刺された。

保見は「あれは2003年正月の4日のことだ。集落の男が話していると激高して、牛刀を2本持ち出し『殺してやる』と1本は喉元にあて、もう1本で俺の胸を刺した。こちらも危ないと反撃して殴ってやった」と話している。

現場には警察も駆け付け、大騒ぎになったが、刺した村民は罰金刑だった。
「警察から小さな集落だから、コトを大きくしちゃいかんと説得された。納得はしなかったが、仕方なかった」と保見は語った。

燃やされた草刈り機事件

村民のひとりは「彼は集落に来た当時、“何か村おこしをしたい”と熱心に提案しとったんじゃが、“都会崩れが何言っとるんや”と多くの住民に反対されてしまってね。そこからちょっと疎まれるというか、“いじめ”みたいなことが起こり始めたんですわ…」と話している。

当時40代だった保見は、集落で若いという理由だけで地域の草刈りや農作業をすべて任されていたという。

別の村民は「“都会から来たんじゃから、金も持っとろう。みんなのために草刈り機買って、草でも刈れ”言うてな。無理矢理やらせとった」とも話している。

そして保見は言われるがまま草刈り機を購入。燃料代も自分で負担した。しかし、謝礼などは一切なかったという。

ある日、保見が草刈り機をあぜ道に置いて帰宅。するとある集落の人間が、草と一緒にその草刈り機を燃やしてしまった。
保見が、それを知って抗議すると、その住民は「あれ? あんたのもんだったの?」と笑っていたという。

殺害方法と潜伏

保見は被害者を鈍器のようなもので激しく殴り殺害している。
遺体はどちらが頭なのか足なのか分からなかったほどだという。

また殺害された河村さんは火災発生直後から翌日午前1時過ぎまで近くの住民の家に避難していることから、保見は3人を殺害し放火した後、約5時間にわたり付近に潜伏していたと考えられる。
そして避難から帰宅したところを住宅に侵入して殺害した可能性があることが分かった。

妄想なのか

①起訴前に精神鑑定した医師
「保見に被害妄想はあったが妄想性障害までは認められない」と証言した。

②再鑑定で「妄想性障害」と診断した医師
「保見は妄想性障害の影響により『地域住民からの挑発・噂があった』と勝手に思い込み、被害感情を募らせて報復のために事件を起こした」と証言した。

その後、保見は村人たちが「うわさ」や「挑発行為」そして「嫌がらせ」を行っていたと思い込み、徐々に妄想を深めて村人たちを恨んだ結果、事件を起こしたと認定された。

保見の行動

保見は自宅で窓も閉めずに大音量のカラオケをしていた事が分かっている。近所に響き渡る音量で歌う保見を恐れる村民もいた。

村には噂話が絶えずあり、また犬や猫の薬殺、ボヤ騒ぎが起こったりもしていた。
そのたびに村民同士が陰口を言い合っていたという。

保見の父親も村民から「泥棒」と言われていた。
保見家はもともと別の山からやってきた一家だという。終戦後、食べ物や生活用品が不足している中
農家でなかった保見家は貧困のため近所から食べ物や洗濯物を盗んでいたという。

そのため、もともと保見は村民から快く思われてはいない存在だった。

保見の知人からの評価

関東に住んでいた時代の知人は「6~7年付き合ったけど、女遊びも、無駄遣いもしなかった。金はかなりためてたみたい。仕事の腕も良かった」と語っている。また、自宅に飾ってあったオブジェについても「関東の自宅アパートにも複数の置物を配していた」という事であった。

判決

2019年7月11日 死刑が確定

あれから11年

この事件の現場近くで花を植える活動をしている男性がる。

地区を庭に見立てた「金峰の里」(みたけのさと)は、多くの人に訪れてもらいたいと、住民らでつくる「防長の吉野をつくる会」が3年前から取り組んでいる活動である。

「10年っていうのは、ある意味節目だと思うんですね。そういった暗い過去を引きずるんじゃなくて、次の未来に向かってこの地区をどうしていくかっていうほうをね」2023年7月21日の記事より引用

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